焼杉の風合いとシャープなデザインが人目を引くI邸。玄関に入ると三和土が幅広く、目の前には坪庭を設えてある。さり気なく飾られた絵画はI夫人が趣味で集めたもので、夫妻の暮らしぶりの上品さが玄関からうかがえる住まいだ。
　I夫妻が家を建て替えることを検討していたのは１年半ほど前。築40年が経つ家は老朽化が進み、リフォームでは限界があったとか。そこで思い切って建て替えしようと住宅展示場などを見て回っていた。そんなとき、富士造型主催の住宅セミナーの案内を目にした。「勉強のつもりで気軽に参加したんです。でもそこで出会った設計士の先生のお話がとてもよかった」とI夫人。ほとんど即決で、家づくりの相談にのってもらったという。
　一番初めの面談で約２時間ほど、設計士がI夫妻にヒアリング。「下着はどこにしまっているか、洗濯はどのように干すか、趣味は何か、など最初は何のために聞いているのかわかりませんでしたね。でもその後、先生が出してくれたプランを見て私たちの希望する家を的確に把握されているということがわかりました」とI夫妻。ふたりから聞いたライフスタイルや趣味をベースに、介護が必要になったときまで住み続けたいというI夫妻の希望を１２０％叶えるプランを提出してくれた。それは平屋建のバリヤフリー住宅だ。「自分たちで考えていたのは２階建だったので平屋にすることは考えつきませんでした。でも、その最初の案を見て先生を信頼し、すべてをおまかせしました」とI夫人。
　さらに「よい材料を使おうとする先生に対し、富士造型さんが間に入ってくれたおかげで、私たちの予算を考慮して安価に収まる方法を提案してくれました」とも。老後も安心して暮らせる終の棲家になった。