玄関ドアを開けると、黒い石面タイルの土間と大理石調タイルの白い廊下が見事に対比した、印象的な空間が広がります。中庭から差し込む光に白木の桟と障子紙がすがすがしく映え、和と洋が違和感なく調和したモダンな玄関スペースは文字通りこの家の“顔”。自宅兼事務所として新しく建てられたこの家は、長年工場の上階で不便な生活を続けていたご夫婦の念願を叶えた自慢の邸宅です。工務店にお願いする前から何枚も間取り図を描いて考えていたというご主人と、使い勝手がよくて日当たりのいい広いＬＤＫがどうしても欲しかった奥さま。“自分たちの家をどうつくっていくか”ということに強いこだわりのあったふたりが家づくりのパートナーとして選んだのは、リクエストの多い自分たちと一緒になって取り組んでくれて、自由度の高い家づくりができそうと感じた鳥生工務店でした。
　事務所と居住区は中庭でさりげなく完全に分けられているため、家族のプライバシーはしっかりと守られていながら、窮屈さをまったく感じることのない居心地のよさ。広々としたＬＤＫは落ち着いた木目の色合いで統一され、Ｌ字型に設けた大きな開口部から入る自然光が室内の奥まで届きます。１階部分で日中の活動がすべて完結し、どこからでもアクセス可能な回遊動線を確保した間取り。デザインや質感にこだわってサンプルを何度も取り寄せたクロスやタイル、ライフスタイルに合わせてつくったランドリールームやビルトインガレージなど。構想１年以上、設計をお願いしてから着工まで１年、着工からさらに１年近くかけて完成したこの家は、使い勝手がよく機能性が高くて快適。家族のすべての要望が実現された“夢の家”です。