入り口を開けた瞬間、美しい空間が広がります。大理石調フロアや石材のアクセントウォール、タイルの柱など特徴ある素材を用いたリビングは高級感が漂い、非日常的な空間にも関わらず訪れる人を温かく迎えてくれるようです。テーマとなったのは、「ホテルライクな住まい」。お子さんが成長し、ライフスタイルが変わったことで大人たちがセカンドライフを楽しむ家づくりとなりました。目に映るものは、すべてご主人が感性で選んだそうで「好きだなと感じたものを大切に、キッチンも家具も照明も心に響いたものを置いています」と語ります。「生活感のない空間をつくりたい」「愛猫たちが快適に暮らせる部屋が欲しい」などご夫婦の意見をうまく融合させた間取りは、キッチンを中心にＬ字で構成され、向かいにリビング、右隣にダイニングスペース、キャットルームが広がり、同じ空間にいながらほどよい距離感で家族それぞれの時間を過ごせます。空間にメリハリを生んだサンクンリビングから見上げると、そこは圧巻の天井高で、ランダムに配された照明やダイナミックな吹き抜けの窓から望む空と植栽のコントラストすべてが一枚の絵のような風景をつくります。アイアンの手すりがスタイリッシュなスケルトン階段を上っていくと、ラグジュアリーな雰囲気から一変、独立した造作の洗面所や寝室など手仕事の“ていねいさ”を感じられるフロアへ。「一日の疲れを癒やす場所は雰囲気を変えたいと２階は木材をふんだんに使い、やわらかな印象を演出しました」と担当者の言葉通り、穏やかな光が差し込みます。１階、２階とひと味違う空間ながら一体感のある邸宅。家族と10匹の愛猫たちとともに愛しき日々を刻みます。