「祖母から受け継いだ土地に、いつかは家を建てたいと思っていました」とご主人。仕事を通じて交流のあったシムデザインへ設計・施工を依頼し、子どもの頃から慣れ親しんだ自然豊かな場所に、終の住処を実現しました。
　最もこだわったのは間取り、そして平屋建てにすること。ご主人が希望の間取りを描き、シムデザインがプロならではの知識で細部を調整、二人三脚でプランを練り上げました。「できるだけプレーンにし、長く愛せる家を」との考えから、自然素材をふんだんに用いているのも大きな特徴です。庭に面した高さ約２．４m、幅約３．４mもの大開口部には木製サッシを採用。ガラス越しに見える庭木や山々のグリーンと一体感のある眺めが楽しめます。印象的なのは、アールのデザインを取り入れたLＤKの天井。リビングからロフトへとやさしく弧を描き、空間をやわらかく演出します。
　暮らし始めてみて、思い描いていた通りのよさを実感しているというご夫婦。これからは軒下にデッキをあつらえ、庭づくりを計画しているそう。「完成させないことで、進化し続ける家なんです」。おふたりは新居での今を楽しみながら、未来を見据えています。