やりたいことはとことんのめり込むというご主人。家づくりに関しても、「自分が作りたい家」を追及。だからこそフルオーダーできる工務店の存在が必要だったと語ります。「自由設計を売りにしても実際はそうでない場合がたくさん。だけど谷本建設さんは“本当の自由設計”。数々の要望を快く受け入れてくれました」。
　その力強い言葉は、細部にいたるまで考え抜いて作られた家であることの証。ディテールに目を向けると、内外装や床面、造作にいたるまで、施主のセンスと職人の技が息づいています。それらの上質な素材が空間を包み込み、ご主人が思い描いた“くつろげる非日常”を形にしていました。とくにワンルームとしてとらえたという１階は、ハイエンドオーディオで音楽や映画を楽しむリビングを中心に、洗練された機能美を持つキッチン、多目的に使える和室を合理的にゾーニング。スタイリッシュで心地よいデザインが家族のしあわせな時間を紡いでいます。さらに、玄関の隣に並ぶドアの奥は屋外から直接出入りできるロードバイクの部屋。レーサーとして実業団でも活躍するご主人。メンテナンスとトレーニングを行うためにエアコンやテレビも完備しています。
　ほかにも、穏やかな香川の気候に合わせた中気密・高断熱を目指したこと、デザインに加え調湿や防音などの機能面も考えて部材を選んだことなど、話は多岐に渡りました。そこに一貫していたのはすべて“最良のもの”を選んだということ。「いいものは手入れをすることでずっと永く使うことができます。それが結果的にコストパフォーマンスにつながると思います」。
　永く愛せるものに囲まれ、美しく心地よく暮らすＩさんご一家。愛着を持ちながら住まうことで、家はさらにその輝きを増していくことでしょう。