母屋を隣に構えるＫ邸は、新婚夫婦の新しい住まい。制限のある土地を最大限に利用した家は、収納や動線など工夫がいっぱいです。
　玄関を入ると印象的な水色の扉が出迎えてくれました。ステンドグラスを入れたオリジナルのドアを開くと、ＬＤＫのワンフロアが広がります。リビングの隣には和室を備え、和室の掃き出し窓を開けると縁側のようなウッドデッキが広がります。ご主人の「ウッドデッキで寝転がるのが夢だった」という憩いの場を、日当たりのいい南側に設計しているのです。また、和室もリビングの延長線として使えるよう、壁紙や畳のセレクトで、カジュアルな雰囲気を残しています。
　さらに、お料理やお菓子作りが大好きという奥さまの聖地とも言えるキッチンは、使い勝手はもちろん、リビングとの距離感を考えて対面式に。取材時も手づくりのシフォンケーキとおいしいコーヒーでもてなしてくれた奥さま。キッチン越しにお話をうかがうと、「居心地がいいので、ずっとここにいますね（笑）」と話してくれました。
　Ｋ邸は１階をユーティリティスペース、２階をプライベートな空間に分け、生活動線を短くしているほか、収納やニッチの使い方など真似したいポイントがたくさん。階段下は家族の一員でもある愛犬ジュジュちゃんの部屋として活用し、階段にはいくつものニッチを配置。ニッチは飾り棚として空間に変化を付けつつ、奥にステンドグラスを入れることで、１階に光を通す工夫もされています。何より、空間ごとに採用した壁紙のコーディネイトが、空間をクリエイティブに演出。ワクワクがいっぱい詰まった住空間は楽しい予感が満載です。