周囲を山に囲まれた場所にあり、少し高台に立つF邸。実家の土地である、この場所を譲り受けて家を建てることになったのは2年ほど前のこと。当時は、大洲市内のコーポで暮らしていたとか。子どもが小学校へ上がる頃には、家を建てたいと考えていたという。ハウスメーカーのモデルハウスや工務店の完成見学会には参加していたが、ちょうどF夫人の兄弟が店舗設計をお願いしていたことから伊大建設に決定した。家のイメージは、おもにF夫人の意見を取り入れて設計。80年代のアメリカ映画「グーニーズ」で観た〝木とよろい張りの家"に憧れて、そのイメージで外観を造りたいと思っていたのだとか。ほかにも、カントリー雑誌や専門誌などで気に入ったプランを取り入れながら、間取りやイメージを固めていった。
　こだわりとしては、子どもの顔が見えるようにリビング階段を設けること、子ども部屋を個室にせず扉をあえてつけないなど、家族のようすがわかる空間にすること。伊大建設から出されたプランから三角屋根の家を選んだことから、ロフト付きにするなど、構造を生かしてムダのない間取りにしてもらった。また土地が意外と広かったため、玄関からリビングを囲むように、広々としたウッドデッキも造ってもらった。
　家具は、以前から使っていたものを置けるように、色合いや置き場所も検討。床材は無垢の杉、壁は白のクロスと、ナチュラルな印象で家具とマッチする色合いに仕上げている。
　「ドタバタと話しながら決めていったのですが、実際に住んでみると広くて使いやすいし、とても落ち着きます」と住み心地を語る。子どもたちが裸足で遊べる理想の家が完成した。