アイアンの表札には猫のモチーフ。家に入る前から愛猫家の家であることをうかがわせます。Ａ邸のコンセプトは、猫と人が心地よく共存できる住まい。それぞれが居場所を持ちつつ、心地よい距離感で過ごせるようにと、さまざまな工夫を施しています。
　まず特徴的なのがキャットルーム。猫の食事やトイレはここに集約しているので、においも気になりません。また、玄関からリビングに繋がる動線とは別にトイレやキャットルームへとつながる回廊を作り、１階は回遊できるようにして猫のストレスを解消しています。もちろん人の快適性も追求。生後10ヵ月の愛叶（まかな）ちゃんはここで過ごすようになって自己表現が増えたそう。「前のマンションより動きやすい環境になったのでハイハイもするようになって」と、成長に驚いているそうです。さらに適材適所の収納もポイント。アウトドアが趣味というご主人の要望でスノーボード、サーフィン、キャンプなどの用具を収められる土間収納も完備。内外どちらからも出入りでき、ボードのワックスがけも室内で行えるようになりました。コンセプトが明確だったからこそ、人も猫も快適な住まいを実現できたのですね。