ディズニー好きが高じて「シンデレラ城のような家にしたい」とリクエストしたＳさん。要望を受けて設計士の亀野さんはディズニーのことを勉強しました。その努力が実り、玄関前のポストや階段の手すりなど、細かいところにまでディズニーらしいデザインを落とし込んだ、とっておきの家が完成しました。
　Ｓさんの“好き”を取り入れるだけでなく、家族が生活しやすい家にしたいという想いもありました。たとえばリビングとダイニングはひと続きになっている場合がほとんどですが、Ｓ邸ではあえてクランクを設け、来客空間と生活空間とが自然と区別できるように。また、生活動線が最短になるよう設計し、家のなかで行き止まりを作らない回遊性の高い動線を叶えました。回遊性の高さにより、動線の短縮以外にもうれしい効果が。「以前は集合住宅の２階に住んでいたので騒音が気になっていたのですが、今は子どもたちがのびのびと走り回れるようになったので、とってもうれしいんです」。
　憧れと住みやすさが両立した、唯一無二の空間。今日も娘さんたちの楽しそうな笑い声が、Ｓ邸から聞こえてきます。