Ｈ家のご主人は長年の薪ストーブ・ファン。ＬＤＫの一部を２階までの吹き抜けにし、そこに薪ストーブの煙突を伸ばして煙突の持つ熱も室内に取り入れ、天井でシーリングファンを回して上がった熱を下に戻すことで、ＬＤＫも２階の部屋も暖かくなる家を建てました。薪ストーブも煙突さえもインテリアの一部のような空間に、実際に火を入れていただくと、遠赤外線の温かさと木の香りがふんわり体を包んでくれます。家族も来客も、自然にここに集まる、というのも納得。「子どもの友だちやママ友には、よくここでピザを焼いてます。パンやソーセージ、お芋もここで焼くとおいしくなるんですよ」と奥さま。確かに遠赤外線調理は、おいしいですよね。
　住宅展示場巡りで「わたしたち家族にフィットする」と感じる中庭住宅の担当者と出会ったことが、家づくりの大きなきっかけ。「薪ストーブの熱を生かせる、セルロースファイバーの断熱材が標準装備なのもよかったですね」とご主人は言います。
　一方、奥さまの希望は「使いやすいキッチン」と「家のどこかにブランコが欲しい」というもの。電子レンジや炊飯器まで背面収納に収め、キッチンは確かに使い勝手がよさそうです。そして、ブランコは２階に。「大人になると公園でブランコに乗りにくいんです。家で思う存分乗りたくて」。廊下に設置されたブランコに座ると、揺れながら高松の街並みが望め、夕方などはとくに美しいとか。
　ご主人の薪ストーブ。奥さまのブランコ。大人の興味を追求し、自由な遊び心を反映した家は、どこかのびのびしていて、子どももその空気を感じるのかもしれません。息子の琉唯くんは、お絵かきやモノづくりが大好き。段ボールで作ったロボットには、子どもらしい創造力があふれていました。