塩尻邸の玄関を入ったとたん、目に飛び込んで来たアールの白壁に、思わず「わぁっ」と声を上げた取材陣に、「そう言ってもらえるような玄関を作りたかったんですよ」と笑うご主人。家づくりのテーマは「現代生活に古き良き日本文化を取り入れる」ということでした。
　敷地の広さを活用した平屋は、移動しやすいという利便性のほか、子どもたちの動きを見通せる、家族のふれあいを大切にできる家にしたいという思いを両立したもの。ＬＤＫもテーブルではなく、家族でちゃぶ台を囲んでご飯を食べるイメージで作られています。本畳の和室に対し、リビングは茶色の琉球畳で変化をつけるなど、モダンと和風のミックス感もポイント。各部屋の扉は引き戸にして和のイメージを取り入れ、天井までの高さのハイサッシで広く見せる工夫もあります。
　もちろん暮らしやすさへの工夫もあります。共働きで夜しか洗濯できない奥さまのために、洗面所の横に物干部屋を設けました。キッチンから物干、洗面台、浴室までのまっすぐな動線も確保。「キッチンが広くて使いやすいんです」と奥さまもお気に入り。３交代制のお仕事をされているご主人のため、深夜に帰宅しても子どもたちを起こさないように、寝室は子ども部屋とは反対側に設けるという配慮も。「とにかく無駄な動きをなくすようにしました。それが平屋のいいところですね」と、ご主人も機能性に満足です。
　「中庭住宅の営業担当の林本さんが、話をていねいに聞いてくれて、スピーディに行動してくれた。こんな家を作りたいと言ったら的確に形にしてくれて、とても頼りになったんです。林本さんがいないとこの家はできなかった」というご主人。家族みんなが納得の住まいができました。