太陽をたっぷり浴びた採れたて野菜を丸かじりしたとき、心からおいしいと思う。香りがよくて、豊かな味わい。何もつけなくても素材本来の持ち味がストレートに伝わってくる。Ｔ邸はまさにそんな自然の恵みを形にしたような、本物の木の家でした。
　「木が主役の家です」と、穏やかな表情で語り始めたご主人。ご夫妻ははじめてかがわの家．ｃｏｍの展示場を訪れた日のことをはっきりと覚えていました。清々しい木の香りに包まれる感覚と柱や梁の木目の美しさ。「木の家ってこんなにも気持ちがいいものなんだ。木の家を建てたい」。その気持ちが強くなったと同時に、自分たちには手が届かないもの…とも感じたと言います。「でも、担当の川村さんと話をするうちに、自分たちの価値観がどんどん明確になって。不安だった資金計画も的確にアドバイスしてもらえたことで、夢が一気に現実となりました」。
　こうして始まった家づくり。少しでも不安に感じたことは何でも伝えて、すぐに解決。モデルハウスの宿泊体験は3度も行い、室内環境や住性能を五感で確認。実際の木の雰囲気に合わせて、壁などの用材も決めたので「すべてのことに納得しています」と、後悔のない家づくりを振り返りました。
　こうして完成した家は、33坪の延床面積を十分に生かした設計。廊下を作らず、すべて引き戸にすることで開放的な空間と光や風の通り道を確保。素足がよろこぶ赤松の床、無塗装の生木が美しい米松の梁、杉の柱など、天然の木に包まれる安心感は元気に走り回る子どもたちにも十分に伝わっているようです。
　自然の力を吸収して育った木々は家族に健やかな生活を与え、その明朗な暮らしがまた木の味わいを深めていく。家族と木の家が素敵な関係で結ばれているように感じたＴ邸でした。