「昔ながらの木の家に住みたかったんです。高気密・高断熱で窓を閉め切って暮らすんじゃなくて、小さい頃に住んでいたような、自然の風が入る、窓を開けて暮らせる家にね」。そう語るご主人。そして無垢材と自然素材にこだわる和住宅と出会い、社長の考え方に共鳴し「ここならまかせられる」と決めました。
　希望したのは、ワンフロアで生活が完結できる平屋の家。土地を実際に見た上で周囲の風景にも合わせ、ＬＤＫを中心とした、縁側まで一続きになるプランができ上がりました。廊下は設けず、寝室や和室は直接ＬＤＫとつながります。ドアを開けっ放しにすればフロア全体を空気が循環するので、エアコン１台で夏も快適。キッチンから風呂、洗濯機置き場、物干まで一直線の家事動線も確保し、４畳という変則サイズの和室や、納戸奥のご主人のパソコンスペースなど、間取りもムダなくプランニングしました。
　「昔の学校みたいな床にしたかった」とのご主人の希望で、床は全面杉の無垢材。壁は珪藻土の塗り壁で、なんとご主人が自ら塗ったそう。「壁紙は嫌だったので。塗り壁なら自分で塗れるでしょ」と、仕事終わりや休日を使って１ヵ月ほどかけて仕上げました。「珪藻土は吸湿性と消臭性もあるので、焼肉をしても翌日ににおいが残らないんです」と奥さまもお気に入りです。アイランド型キッチンをベースに造作したカウンターテーブルや、木の引き戸で造作した食器棚、和室と洋室の間に設けた、両側から出し入れできる押し入れなど、家事がしやすい工夫もあちこちに。
　「縁側から眺める風景もいいし、庭でバーベキューするのが楽しいんですよ」と笑うご一家。自然と一体になる生活を、存分に楽しんでいるようです。