住み始めて１年が経過してもなお、家に入ると木の香りが迎え入れてくれるＴ邸。高知の嶺北地方の杉材をふんだんに使っており、床や天井、梁など無垢ならではのやさしい質感が伝わってきます。
　時間が経っても生活臭がしない理由を和住宅に聞くと「塗り壁に消臭効果の高い珪藻土を使っていることと、デコスドライ工法により湿気を外に排出してくれるので匂いが残りにくいのだと思います」とのこと。また防音効果も高いそうで「平屋で屋根がすぐそこ。しかもガルバリウムの屋根だと雨の音がすごいかもね、と友人に言われていたのですが、雨が降っていることさえ気づきません。これもデコスドライ工法で家全体を包んでいるからなんですね」と奥さまも話します。
　Ｔ邸は夫婦のセカンドライフを楽しむための家です。子どもたちが独立したため、以前の家は長男に譲り、コンパクトで快適な家を作ることにしました。とはいえ、３人の子ども家族がくるとなると大人数。ＬＤＫはゆったりと広さを確保しました。この広いＬＤＫで大家族が食事を囲むしあわせな風景が浮かぶようです。「これまでの思い出は前の家に、これからはここでたくさんの思い出を作っていきたいですね」。