家づくりを始めるにあたって重要なパートナー選び。ビルドを選んだ理由を「自分たちのしたいことを受け入れてくれる自由度の高い会社だったから」と答えてくれたＦさん。ご主人は建築業に携わっているため、素材やデザイン、パーツなど、こだわりもひとしおです。
　Ｆ邸は、生活の拠点となるリビングを２階に、１階はバスルームや洗面所、寝室などを設計。近隣に住宅はあるものの、少し離れたところには山や球場の緑が見える環境。「２階からだったら、この景観を借景として取り入れられるのでは」と考えたのだといいます。なるほど開放的な２階のＬＤＫの窓からは、球場の木々を見おろすように感じられ、山側に取られた窓は、額縁のように緑を切り取っています。さらに、海外の雑誌などを参考にしたというデザイン性の高さも特徴。玄関ホールはぜいたくにスペースをとり、窓の位置や形、巨大収納スペースを壁のように見せながら、ライティングを施す技など緻密に計算されたデザインです。
　また、素材選びにもこだわりが。床に使ったブラックウォールナットは高級素材で知られていますが、なかでもＦ邸で使用したものは、上部だけに色を施したものではなく、一枚全体が同じ色をした“本物”。「これを探すのには苦労しました」とビルドの吉田常務は当時を振り返りながら語ってくれました。真新しい今のナチュラルな雰囲気はもちろん、使い込んだ艶のある姿も美しいことでしょう。“本物”は時を経ても品を保つことができるのですね。
　暮らしも生きかたもシンプルでありたいというＦさん。ここでの上質な暮らしが垣間見えるようです。