別名ジュエリーウッド。木の宝石と呼ばれるその深い色合いと輝きを放つカリンをぜいたくに張り上げたリビングの美しさにまず圧倒されました。「この床材があってこそのリビング」と、ご主人が惚れ込んだのは、非常に入手困難で希少価値の高い〈本カリン〉。材料も技術も扱うものは“すべて本物”にこわだわる石田工務店だからこそ用意できる貴重な木材です。「色の濃淡がある本カリンの美しさを引き立てるように、壁もキッチンも白にしようと決めていました」と語るご主人自身からも木に対する愛情が伝わります。
　「石田社長の家に対する想いに共感して」と、信頼を寄せるパートナーとともに始めた家づくり。“スタイリッシュななかにも木の温もりを感じる住まい”をテーマに、１階は農業ビジネスを営むご主人が使う事務所を備えたワーキングスペース、２階に家族のプライベートスペースをゾーニング。生活のメインとなる開放的なＬＤＫ＋ロフトは、家族のつながりも重視した設計になっています。
　「目の届く場所に子どもの好きなゲームを置いているので、長時間しているときはすぐに声をかけることができます」と奥さま。また、ご主人と息子さんの共通の趣味である映画鑑賞のために65インチテレビとスピーカーシステムを壁にビルトイン。さらに、音楽科出身の奥さまが愛用するグランドピアノの音色が生活に豊かな彩りを添えています。ほかにも、「ＬＤＫは白、水回りや寝室は黒」とエリアごとに分けた配色や、デザインと機能を兼ね備えたアイデア収納など、住み手のこだわりと遊び心も暮らしやすさにつながっているようです。
　木の温もりを感じながら家族のつながりが深まる健やかな暮らし。Ｈ邸には宝物のような時間が輝いていました。