木をふんだんに使った和風の家に住みたいと考えていたＴさんご夫妻。「資料を取り寄せた会社のなかでも石田社長の天然木に対する情熱がずば抜けていた印象」と振り返ります。石田工務店は集成材を使わず、構造体にも４寸のヒノキを使うなど、見えないところにも自然素材を徹底しており、そういった姿勢にＴさんご夫妻も共感できたのだとか。また、見学会で丸太の立派な梁や広いリビングのヒノキのフローリングを見て、奥さまは「これだ！」と思うと同時に、木々の質感に感動したそうです。
　床は、カリン、無節のヒノキ、桜などエリアごとに表情の異なる木を採用。ＬＤＫにある丸太の梁や屋久杉の大黒柱などの存在もあって、壮大な自然のなかに身を置いているような感覚にとらわれます。「大好きな素材に囲まれて、どこの部屋に行ってもニヤニヤしてしまいます」と笑う奥さま。一方ご主人は「引っ越し直後から暮らしになじむというか、違和感がなかったのは驚きでしたね。これも自然素材のもつ力でしょうか」と話してくれました。
　Ｔ邸は老後まで快適に住める家をコンセプトに、空間をゆったりと使っているのも特徴。洋間と座敷をつないだり、生活スタイルが異なるご夫妻の寝室を扉で仕切るなど、個室でも、つないでも利用できるよう可変性に配慮されており、これから将来にわたってさまざまな使い方ができそうです。そして奥さまは「表具屋を営む父の技術を家に残したかった」と座敷のふすまや障子など至るところに父親の手がけた作品を取り入れました。「持ち込みに対しても寛大だった石田工務店のおかげ」と奥さまも満足の笑顔。施主の想いに寄り添った住まいは親子の絆も刻んでいました。