玄関を開けた瞬間、目の前に広がる洗練された空間に思わず感嘆の声を上げてしまったＭ邸。ここは、女性建築士とＭさんがつくり上げた、デザイン性と機能性を両立させた家です。
　ご夫婦が希望したのは、部屋を独立させるのではなく、一つの空間のなかにさまざまな居場所を同居させること。家族がそれぞれの場所で思い思いの時間を過ごすことを尊重しながらも、お互いの気配を感じられるようにしたかったそうです。「だけど信頼を寄せているハウスプロジェクトの鹿庭さんの話を聞くうちに、性能面も大切だと思い始めたんですよ」とご主人。そしてオール樹脂トリプルサッシと、充填＋付加断熱のＷ断熱を叶えた高気密・高断熱の家が完成しました。以前住んでいたマンションは、室内でも奥さまがダウンを着るほど寒く、結露にも悩まされていたといいます。もちろん、今はそんな悩みとは無縁。取材はまだ寒さが残る４月半ばでしたが、３月後半からエアコンは使用しなかったそう。また、部屋ごとの温度差がないので、とても快適なのだと教えてくれました。
　暖かくなったら、みんなでウッドデッキでお菓子が食べたいと話すＭさん。家族のしあわせな時間が、ここから広がります。