この家が建つ前から、この土地を見守り続けてきた柑橘の木が、さわやかな秋風に葉を揺らします。運命に手繰り寄せられるようにして、ご家族の新生活がここで始まりました。
　“平屋であること”と“冬暖かく夏涼しい家”を希望していたご夫婦。というのも奥さまは海外生活を経験しており、なかでもイギリスでの暮らしに大きな影響を受けたといいます。「冬でも室内に入ると上着を脱いで、一年中半袖のTシャツで過ごすんです」。そのスタイルの快適性を知り、外気に左右されない室内で年中快適な室温をキープしたいと考えました。
　そんなふたりが家づくりのパートナーに選んだのは高性能な住宅を手掛けるハウスプロジェクト。ご主人が第一印象で感じた「信頼できる人たちだ」という直感も決め手になりました。
　ご家族がコミュニケーションを大切にしていることから、なるべく間仕切りをなくし、常に家族の気配が感じられるようにしています。また居室の戸の大半は常時開けた状態にしているため、全館空調システムも効果を発揮。階間エアコンにより、家庭用エアコン１台で家じゅうを快適な温度に保つことができるのです。もちろん、全館空調は高気密・高断熱の家だからできること。開放感と快適性を両立させた、住む人にやさしいシステムです。
　「朝日とともに目覚めて、庭のオレンジを絞ってジュースに。ブラインドに映る木のシルエットに見とれることもあります」と奥さま。「白々と夜が明ける様子を眺めたり、月を見たり、この家に住むようになって暮らし方が変わりました」とご主人もほほえみます。朝の光も、夜の静けさも、この家では心地よさに変わっていく、そんな五感を育む住まいです。