この家の特徴としてまず挙げられるのは、ひと続きの平屋をスキップフロアで切り替えていること。ダイニング、リビング、和室、それぞれ床の高さを変えてメリハリをつけています。「ポイントは、想定よりワンサイズ大きめで考えること」と語るご主人。何もないときは広く感じる部屋も、家具を置いていくと意外と印象が変わるもの。あらかじめ家具の配置や物の量などを推し量られた邸内は、どこを見てもゆとりがあって快適に暮らせます。
　また、日頃よりゲストが多く訪れるため、リビングとは別の動線に浴室や洗面所を設けました。プライベートスペースとパブリックスペースを分け、家族もゲストも互いに気を遣わず過ごせるよう配慮されています。さらにダイニングはメンテナンスしやすいタイル張りに。愛犬が床を汚してしまってもサッと拭くだけできれいになります。
　設計士の赤藤さんと絶大な信頼関係のもと二人三脚で進めたという家づくり。担当者の建築に対するポリシーとご夫婦の思いが化学反応を起こし、見事に昇華されています。家族もゲストも愛犬もみんなが心地いい、バランスの取れた住まいになりました。