足を踏み入れた瞬間から世界観に引き込まれる邸宅。大きく設計された窓からは空と海が開け、いつも家族を大らかに包み込んでくれているようです。「ふたりとも自然豊かな環境で育ったので、住宅に囲まれた暮らしは想像しがたく、近くで自然を感じながら暮らしたいという気持ちがありました」と先に土地を購入し、施工会社が決まるまで３年という年月を要したといいます。実際にいろいろな住宅を目にするなかで気になる建築家ができ、その建築家が来場する説明会に足を運んだそう。「それがＨＡＳ（エイチ・エーエス）との出会いだったのですが、過去の作品を何邸か見るなかで感覚などトータルで好きだなって。自分たちの好みのスタイルでつくってくださるとは思っていましたが、この景色を望む造りにしたいということだけを伝え提案していただいた設計図を見た瞬間、手直しするところもなくそのままお願いしました」とご夫婦。
　このロケーションを最大限に生かすため２階リビングを設け、リビングを中心として洗面所や寝室、子ども部屋と間取りを決定。同じ空間ながらもメリハリをつけるため１階部分にご主人の仕事場と和室を設けました。
　「印象に残っているのは現場監督がとても話しやすく、懇切丁寧だったことです。初めての家づくりでどう進むのか分からないなかで、不安感を一切感じさせないくらい充分にコミュニケーションが図れたことが心強かったです」。美術館のような佇まいを希望するご主人と、木材など素材のぬくもりを感じたい奥さまの要望をうまくミックスさせた邸宅。波の音に耳を澄まし、時間や天候、季節によって表情を変える海を間近に感じながら心豊かに暮らしています。