大工歴48年の間、常に家づくりに向き合い、これまで何百棟もの家を手掛けてきたご主人。奥さまのお父さまが建てた築60年の家に住まい、不便さを感じることもあったが、増築を繰り返し傷んできたら手を加え、古さがありながらも愛着を抱いて暮らしていた。しかし、今後の耐震面や年齢を考慮し、家族３人で暮らす“終の棲家”を自らの手で仕上げたいと、建て替えを決意した。
　これまでは、リビングからキッチンに距離感があり、孤独を感じる造りだったが、全体を見渡せるようキッチンを配置し、家族が一緒に過ごせるよう設計。これまで何十年とともに過ごしてきた大切なものをしまう収納スペースも欲しいと、生かせる部分は最大限に利用して各所に収納を設けた。また、父への敬愛を込めて、和室の飾り棚には仕事道具であった墨壷を飾り、家紋入りのガラスを使用するなど、“自分たちらしさ”も表現。「大工一筋で生きてきて、いつかは家族のために家を建てるのが夢だった」とご主人。奥さまも、思い描いていた通りの家が完成し、心から満足している様子。クリエイトホームの一級建築士と家づくりの匠が造り上げた邸宅で、家族それぞれが豊かな暮らしを謳歌している。