５日前に入居したばかりという真新しい住まいには家じゅうに清々しい木の香りが満ちています。新築でありながら心を穏やかにしてくれる空間を手掛けたのは前川材木店。依頼する決め手は設計力だったとご主人は振り返ります。「とにかく最初の図面が素晴らしかったんです。ガレージ土間やウッドデッキなどの要望は伝えていましたが、機能的な動線や生活の快適性も考えられていて。理想の平屋が描かれていました」。
　もちろん、こだわりの木の使い方にも満足しているというご夫妻。木目の表し方や張り方で空間に表情をつけたり、建具に至るまで無垢材を使ったり、木の見せ場を作る演出は常に木を追及し続ける前川社長だからこそできる仕事。「自然素材に包まれた室内は見た目に美しく、想像を超える快適さ。ウッドデッキまで軒を伸ばしたことも正解で、雨や直射日光が当たらず過ごしやすいです」。
　サーフィン歴10年というアウトドア派のご主人と、和食は出汁からていねいにとる料理好きの奥さま。自然を愛し、日々の暮らしを慈しむふたりにとって、木の家は当然の選択だったのでしょう。自然の恩恵を享受する住まいには、やさしい輝きが満ちていました。