ガルバリウムのメタリックな質感に天然木の風合いが美しい外観。塗装の異なる焼杉をあえてランダムに組み合わせた、店舗風のモダンな佇まいが印象的です。築49年の中古住宅と更地の２区画を使ったこの１棟は、空き家プロジェクトから生まれたフルリノベーションハウス。屋根の葺き替えはもちろん、構造の一部にまで手を加えることで、香川での暮らしに足る性能をしっかりと備えています。
　間取りの中心はホワイトベースの明るいＬＤＫ。元々は昔ながらの台所と和室がありましたが、その面影を一掃し、広々とくつろげる空間に生まれ変わりました。窓越しに家々の屋根を望む丘陵地ならではの景観も魅力で、目の前には幅約６ｍの屋根付きテラスも。まるでルーフバルコニーのような開放感が、暮らし方をもっと広げてくれます。
　ヴィンテージ風のアクセントクロスにインダストリアルな照明、要所に映える造作棚など、ブルックリンスタイルを感じる内装もルーム建築工房らしいこだわり。昼はやさしい日差しが注ぎ、夜は間接照明の陰影が包み込むこの家で、家族の新たな時間が紡がれていきます。