もともとは株式会社タカヤが手がけるブランド「ナチュリエ」のモデルハウスとして造られたこちらの家を、一目で気に入り購入。1階は大容量のシューズインクローゼットを備えた玄関からすぐに洗面室へ、洗面室からキッチンへとつながる動線で、その間にはカウンター付きのサニタリールームと、買い置き品をまとめておけるパントリーも配置。回遊性のある家事動線が、家事にかかる時間を大幅に短縮してくれる。
　キッチンの目の前には18帖以上のＬＤＫが広がる。とくに豊かな表情を生む床材は、フランス産の上質な無垢材のパイン材をセレクト。まっさらな状態では「傷を付けないようにしなくては…」と、住む人が気を遣ってしまうので、あえてアンティーク加工を施し、新たに付く傷さえもこの家の味わいになるようにした。また、木のやさしい風合いや色味を楽しめるよう、リビング上部は吹き抜けにして自然な明るさを取り込んでいる。
　さらに注目はリビングの壁に設けた小窓。風通りがよくなったり、家族の声が届くようになるなどのさり気ない悦びが生まれ、デザイン的にも“我が家の象徴”となる。小さなこだわり一つひとつが家への愛着を育てていくのだ。